烏鷺画廊

ここはの、散文が流れ着くんじゃ。

『遠景』


封神演義/フジリュー』は好きな漫画の1つで、今作は、18巻の封神台にいる聞仲に会いに行く回で張奎の嫁さんが太公望に思わず本心を告げてしまうシーンの感じ(雰囲気)を元に書きました。

ただ着地点は同じなんだけどそこに至るまでが変わってしまってね。もうちょっとコミカルなやり取りを入れる予定だったんだけど野暮ったくなっちゃって。そこを変えたせいで元ネタの感じが大分薄れてしまいました。

書き始めてから生活環境ががらりと変わり、残り数行のシーンがまとまるまで数ヶ月かかっていましたが完成したのでこれでよしです。

題名も気に入っています。
遠くの景色が見えていたら幸いです。

文末の

『記憶は未だ、新しい』

夕日に赤壁を重ねているんだけど、私の中のカクさんは止めるに止められない流れに無念、無力、無情さを感じていることになっています。

赤壁への進軍に反対したカクさんは、そそ様と彧様の確執も歴史の分岐点と見ていたかも、という妄想ですね。